
お店でお魚を買ったとき、家電を注文したとき、食品をスーパーで選んだ時、私たちの生活の中には、気づかないうちに沢山の「発泡スチロール」が使われています。
とても軽くて扱いやすいこの素材ですが、いざ捨てようと思ったときに、「これって燃えるゴミなの?それとも資源ゴミ?プラゴミ?」と、分別に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
個人や家庭で出るこの発泡スチロールのゴミ、実はどこに住んでいるか(自治体)によって捨て方が大きく異なるという、ちょっと特殊な素材なのです。
このページでは、そんな「発泡スチロールの正しい捨て方」について、家庭とお店、それぞれのケースに分けて、やさしく・ていねいに解説します。
発泡スチロールってどんな素材?

まずは基本からですが、発泡スチロールは、正式には「発泡ポリスチレン」と呼ばれ、ポリスチレンという樹脂(プラスチックの一種)を空気でふくらませた素材です。
実に体積の95%以上が空気でできているため、とても軽くて衝撃にも強く、食品を保冷したり、家電を壊れないように梱包したりと、さまざまな場面で活躍しています。
ただしその反面、「体積は大きいのに軽い」「燃やすと有害ガスが出やすい」といった特徴もあり、処分方法には一定の注意とルールが必要です。
家庭から出る発泡スチロールは何ゴミになる?

家庭から出る発泡スチロールのゴミ分類は、住んでいる市区町村によって異なります。
そのため、一概に「燃えるゴミ」や「資源ゴミ」と言い切ることはできません。
主に以下のような分類が見られます。
- 🔸 燃えるゴミとして扱う自治体
(例:焼却設備で処理できる地域では、可燃ごみとして回収) - 🔸 プラスチックゴミに分類する自治体
(例:容器包装プラスチックとして分別し、リサイクルへ) - 🔸 資源ゴミ(発泡スチロール専用)として回収する自治体
(例:スーパーなどに専用回収ボックスを設置)
たとえば「同じ発泡スチロールのトレー」でも、A市ではプラスチックゴミ、B市では可燃ごみ、C市では資源ごみになる……という具合です。
👉 ポイント:お住まいの自治体の「ごみ分別ガイド」や「公式アプリ」で必ず確認しましょう。
家庭で出た発泡スチロールを処分するときの注意点
発泡スチロールを家庭ゴミとして出す際は、以下の点を守ると安心です。
- ✅ 汚れを落とす(特に食品トレー)
→ きれいな状態であれば、リサイクルの効率が上がります。 - ✅ 小さく砕いて袋に入れる
→ ごみ袋に収まりやすくなり、飛散や回収作業の妨げを防げます。 - ✅ リサイクル可能なスーパーの回収ボックスも活用
→ 店舗によっては、洗って乾かしたトレーや発泡スチロールを無料で回収してくれます。
事業所・店舗から出る発泡スチロールは「産業廃棄物」です

ここがとても大事なポイントです。
飲食店・スーパー・魚屋さん・旅館・電器屋さんなど、お店や事業所で使用された発泡スチロールは、家庭ゴミとはまったく扱いが異なります。
なぜなら、それは「産業廃棄物(廃プラスチック類)」に該当するからです。
🔹 事業系ゴミのルール(例)
- ❌ 自治体の家庭ゴミ回収には出せません(違法行為です)
- ✅ 産業廃棄物収集運搬の許可業者に依頼する必要があります
- ✅ 処理内容の記録(マニフェスト)を求められる場合があります
- ✅ 排出量が多い業種では、保管スペースの確保・衛生管理も課題に
※法人向けに発泡スチロール溶解事業のご紹介
詳細⇒発泡スチロール溶解事業
よくある質問(Q&A)
Q:家で使った発泡スチロールのトレーは、どこに捨てればいい?
A:お住まいの自治体によって「容器包装プラスチック」「燃えるゴミ」などに分かれます。公式のごみ分別表で確認してください。
Q:スーパーの発泡トレー回収って、どんなものが対象?
A:洗って乾かした食品トレーが主な対象ですが、泡状でない硬質プラや汚れたものは回収対象外になる場合があります。
Q:お店から出る発泡スチロールも家庭ゴミに混ぜていい?
A:いいえ、それは違法です。事業活動で出たゴミは「産業廃棄物」として適切に処理する必要があります。
発泡スチロールはリサイクルできる素材です

処理が難しそうに見える発泡スチロールですが、実はとてもリサイクルしやすい素材です。
専用の溶解機で溶かすことで体積を1/50~1/90にまで圧縮でき、「インゴット」と呼ばれる再生原料として生まれ変わります。
この再資源化によって、
- ✅ プラスチック製品の原料として再利用
- ✅ 焼却によるCO₂排出を抑制
- ✅ 資源循環型社会への貢献
といった環境面での大きなメリットも生まれます。
捨てる前に、正しい方法を知ろう
発泡スチロールは軽くて便利な存在ですが、分別や処理方法を間違えると環境にも法律にも悪影響を与えてしまう素材でもあります。
- 🏠 家庭の場合:自治体ごとのルールをよく確認
- 🏢 事業所の場合:産業廃棄物として正規処理が必要
もしも大量に出て困っていたり、処理の手間を減らしたい場合には、私たちのような「発泡スチロールの溶解・回収処理サービス」の活用をぜひご検討ください。
環境のために。そして、あなたの仕事や暮らしをもっとスムーズにするために。
発泡スチロールを正しく、そしてかしこく処分しましょう。